【削減率85%】指定業者見積に潜むムダな費用を大幅カット!
- 2024.3.27
オフィスや店舗等、事業用物件から退去する際の原状回復工事は、費用負担はテナント側が行いますが、施工業者の選定はオーナー側が行います。(いわゆるB工事)
B工事は工事業者が1社に限定されているため、価格の競争原理が働かず、言い値で工事価格が決められてしまいます。
その結果、指定業者から適正価格の約7倍の費用を請求され、弊社がコンサルティングした結果、85%削減できた事例がありました。
本コラムでは、その事例について詳しく解説します。
削減率85%の真相
テナント①
初回指定業者金額 | 1,650,000円 |
当社コンサル後金額(適正価格) | 250,000円 |
削減率 | 85% |
本件の削減対象は、原状回復工事のうちの「什器廃棄費用」でした。
現オフィスで使っていたデスクやチェア等のオフィス什器を残置する(新オフィスに移設しない)ため、それらの撤去・廃棄費用が必要でしたが、本件ではその費用も指定業者の原状回復工事見積に含まれていました。
そもそも、什器撤去・廃棄は通常C工事(テナント様が業者選定できる工事)で行いますが、テナント①のようにB工事として指定業者から請求されるケースがあります。
その場合、見積書には以下のような名目で計上されています。
・什器搬出作業
・什器廃棄工事
・什器関係搬出処分費
C工事に変更可能
そのようなケースの大半が、賃貸借契約書にB工事で実施する旨の記載がなく、無根拠であるため、交渉すればC工事に変更することが可能です。
しかし、当社の統計上、9割の指定業者やビル管理会社は、原状回復工事の見積書をテナント様に提出する際、メールのみで、見積に関する説明は一切ないため、移転工事に関して全く知識のないテナント様は、「ビル側から請求されたら支払わないといけないものなのか」と思ってしまうのではないでしょうか?
もし見積の異常に気付かず、請求された金額をそのまま支払ってしまった場合、会社の大切な資産をムダにしてしまう可能性が大いにあります。
類似事例
テナント②
指定業者金額 | 2,470,000円 |
当社コンサル後金額(適正価格) | 1,350,000円 |
削減率 | 45% |
テナント③
指定業者金額 | 3,920,000円 |
当社コンサル後金額(適正価格) | 2,800,000円 |
削減率 | 29% |
別のテナント様でも同じように、適正価格より高額な什器廃棄費用が請求された事例がありました。
全く同じ作業なのに、業者が違うだけでこれほどの差があるなんて驚きですよね。
まとめ
B工事はビルオーナーに指定された業者で行うため、 言い値で工事価格が決められてしまいます。
そのため、適正価格より高い金額で請求されやすく、かつテナント様は情報格差により価格交渉の余地がないため、不利な立場に置かれることが多いです。
その状況を利用して、無根拠で妥当性のない見積を提示してくる工事業者もいるため、見積書の査定は必須です。
まずはテナント様ご自身で賃貸借契約書の内容と照らし合わせながら、項目・数量・単価等を確認し、妥当性が分からなければ、我々のような専門の査定会社にお気軽にご相談ください。
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